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2011年 Messenger Gallery もどき
2011-12-28 20:20:55
年末、大掃除の合間に時間が空いたので……というよりも掃除に疲れて違うことが無性にやりたくなりまして。
ここでの変遷を少し振り返ってみました。時の経つのは早いですね。既に過去は都合よくセピア色。

さて。
「みてみん」さんに出没し始めてから早数ヶ月。
ずぶのド素人である不肖kagonosuke が鉛筆とスケッチブック片手に悪戯描きを始めてからのあれこれ………。

と言いますか、個人的な反省をこめての「Messenger gallery もどき」です。

最初はラフイメージから。

小説を書いているときは、自分の頭の中で映像化しているので、それを少し具現化出来たらと思ったのがきっかけでした。
少しずつ登場人物が増えるに従って、それぞれの特徴を覚えるのが大変になってきたので、忘れない為にも描きとめておこうと思ったという実に切実で、お粗末な理由からです(笑)  だって、もう脳みそは退化するだけなんですもの。

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 主人公のリョウとユルスナール。
 リョウはすぐにイメージが決まりました。本編では少年に間違われてばかりなので、大人の女性でありながらも少し中性的な感じです。見方によってはどちらとも取れるように。最初のころは言葉使いも男らしい感じだったので、最後の方とはギャップがかなりあります。そういう本来の「女性性」を取り戻してゆくという変遷から読み返しても面白いかもしれないですね。(→自分で言ってどうする!?……スミマセン、調子に乗りました)
 そして、これは書いている言語が日本語だから出来るのだろうなぁと思いました。ワタシ、あたし、わたくし、私、ボク、オレ、自分、吾が輩、それがし、我……一人称でもこれだけ豊富にありますものね。ロシア語だと「Я(ヤー」の一語で済みますから。言葉って面白いですね。

 そしてユルスナール。最初のイメージは随分と若くなりました。それは私の画力の限界の為です。年齢的には20代後半から30代始めくらいなので、 もっと雄々しい感じにしたかったのですが、大人な男を描くのは難しい。結局、ユルスナールは最後まで上手く描くことができませんでした。

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 次にブコバル(左端)。最初の一枚は、えらく凛々しくも高貴な感じになりました。今見ると「え?誰?」という感じです(笑)
 これを基本にもっとむさくるしくて野性味溢れるようにと紆余曲折をしましたが、ブコバルも中々に定まりませんでした。
 第五師団所属のイリヤ(中)は大体そのままぴたりとはまりましたね。そして、団長のドーリンと相棒のウテナも。ウテナはもう少し髪を長くしてもよかった気がしますが。

  そして右端のリョウとユルスナールのラフイメージ辺りから、イラスト描きたいスイッチが入ってしまったような気がします。
 鉛筆にボールペンで線を入れて、そして影付けも鉛筆。鉛筆の線も意外に好きなのですが、中途半端にペンを入れたのでなんだかどっち付かずになった気がします。

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 少し変わり種という所で、本編では脇役でありながらも、妙に作者の思い入れのあった人物たちから。
 影の諜報部隊ルークとその相棒の白頭鷲ヴィー。作者でありながら髪型を間違えるというあるまじきミスを犯した一枚が左端で、そのリベンジを兼ねて描いたのが次の一枚。
 その次は、第三章【プラミィーシュレ】で登場した娼館の女主イリーナです。ユルスナールもその昔、お世話になったお人。
 中の2枚は素敵な企画「BxB」に参加させて頂いた時のものです。 この辺りから、「Pict Bear」という簡易的なデジタルの色塗りソフトをダウンロードして練習し始めまして、本当に毎回試行錯誤で、半ば勢いで描いているので細部は恐ろしくいい加減です。
 右端の一枚もその少し前に描いたもので、練習を兼ねての「Who's Who」。セレブロやシーリス、ヨルグ、ゲオルグを初めて描きました。漸くレイヤーの基本や影付けを理解したぐらいのころ。なんだか、背景がアメリカのコミックみたいな色遣いです。こういう所にセンスの無さが表れてしまうのですよねぇ。トホホ。

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 こちらは本編完結時の「婚礼」イラスト。初めて本編に挿絵として載せた掟破り的なものです。イラストは、読者の方々、それぞれのイメージがあるので、それを邪魔するようなものは載せまいと思っていたのですが、花嫁衣装の描写をいい加減に流してしまったので、それを補いたかった為です。一口にスラヴと言っても多くの方々にはきっとピンとこないでしょうから。
 リョウの花嫁衣装は、ロシア・アヴァンギャルド画家として有名な「カンディンスキー」の「花嫁」からイメージを拝借しました。その時の模写に創作を加えた時の線画が右のものです。「カンディンスキー」の絵は、青を基調としてぼんやりと色が置かれている感じで詳細が描かれていなかったので、スラヴ各国の民族衣装を漁って、装飾を加えました。
 ですが、私自身がかなりいい加減なので、細かいところはもう勢いです。全体をざっくりと捉えた後、緻密さに欠けるのが欠点ですね。こういう所に本当に性格が出てしまうのですね。

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 次は、ユルスナールの父親ファーガス・シビリークスのイメージ、試行錯誤の二枚。
 いぶし銀のようなカッコいいオヤジを目指しましたが、あえなく挫折。若いころに社交界を騒がせた「氷の微笑をもつ貴公子」………その約40年後。 趣味丸出しでとんでもないイメージを付けてしまったものです。

 その次は、影の諜報部隊のトップ「アタマン」。少しファンタジーでメルヘンチックな部屋は、古代ロシア的な草花モチーフをいい加減にもアレンジ。モスクワのクレムリンにある一室の写真片手に模写をしようとして挫折した一枚です。
 元々、描きたかったのは「アタマン」の服装で。本編を通じて、リョウが世話になり、この物語が生まれるきっかけになった「ガルーシャ・マライ」という謎めいた男を重ねるような積りでした。「アタマン」は「ガルーシャ」と血縁関係にあるので、きっと気品がありながらも気難しい偏屈学者的な雰囲気が似ているだろうと想像しました。
 そして右端は、第三師団副団長のヒューイ・サフォーノフ。またまたマニアックなチョイスです。
 外国人モデルさんのスケッチをしていたら、瞳を描いた時点でなんだかとても高慢ちきな感じになったのでこれはヒューイにぴったりだと思ってしまったのです。基本的な色塗りはPict Bear ですが影付けにPhotoshop を使いました。Photoshop はバイト先で偶に弄るくらい(イラスト作成とは全く関係ありません)で、ほとんど使ったことがなかったのですが、少し勉強しようかと体験版をダウンロードしたので。でも機能がありすぎで、全く使いこなせていません。

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 そして次に本編(番外編)の一場面を描いたモノクロが二枚。線画にグレーで影を付けただけのものです。
 左端の中にいるブコバルは意外にイメージにぴったりとはまった感じになりました。ユルスナールは相変わらず妙な感じですが。ドーリンもそれらしく収まった気がします。その下のオリベルト将軍は二段目左から三番目の吹き出しの中にいるのと同じ人物なのですが、髭つきのオヤジを描くとどうも似たり寄ったりになってしまって中々特徴をとらえあぐねている感じです。
 次のモノクロは、R18 の為「ムーンライトノベルズ」の方で連載している短編集Insomnia の第10話から。本作には沢山の兵士たちが登場するのですが、彼らの実に賑やかでしょうもない日常を切り取る為に、その一部を描いてみました。
 シーリスの腕に張り付いているのが我らが主人公のリョウ。きっとこんな感じで大きな男たちに埋もれていると思います。

 その隣のカラーも同じ話の中の一枚です。夜着を着たリョウの後ろ姿。夜着はなんとオリベルト将軍のプレゼントというやつです。こっちでは多分スレスレなものです(out じゃないですよね?……あまり自信がありません)。
 200話以上を軽く超えた本編の数々の話の中で恐らく一番目から二番目くらいに長くなったものです。コメディー要素を加えたら、えらくマニアックな感じになってしまいました。自分の中にある「オヤジ」的な部分を抑えることができないのです。それをブコバルやオリベルト将軍に代弁してもらっている感じですね(笑)

 その隣はクリスマス用のイラスト。念願のリョウとセレブロのツーショットを描けて喜んだのも束の間、やっぱりセレブロの大きさを間違えて残念な感じに。でも個人的にはセレブロの虹色の瞳を描けたので満足しています。いつか人型に変化した時の美青年であるセレブロも描いてみたいなぁと思っています。


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 そして、最後に。
 左は、年越し用にと思い描いたシビリークスの男たち&リョウ。
 番外編第9話、仲間たちが家族ぐるみで集まった年越しのエピソードに付随するような感じで。スラヴのハレの日っぽく「ルバーシュカ」(シャツ)を着てもらいました。刺繍や意匠はいつもの如くいい加減。
 最初にリョウと甥っ子三人衆の子供たちを描いたので、その後ろに三兄弟と父親を足したら、なんだかバランスが悪くなってしまったのが心残りです。
  右端のファーガスのチュニックはロシアの画家レーピン(「ヴォルガの船曳き」などのリアルな絵を描いた人です)が描いた「トルストイ」の肖像画にインスピレーションを受けました。黄色い綺麗な色がとても印象的だったので。
 一番上に書いてあるロシア語は「新しき年を新しい幸せとともに(お祈り申し上げます)」早い話が「新年おめでとう」という意味合いポピュラーな語句です。

 その隣の一枚は、番外編8.5)の最後のシーンをイラストにしてみました。
 王都(スタリーツァ)が一望できる丘の上。40年ぶりに再会したオオタカのリューリクとリョウ。一人と一頭が暫し、既に他界していた男(ウーイマ)を偲びました。
 リョウの服はなんだか「ロード・オブ・ザ・リング」のフロドみたいになってしまいました(笑)。あの暖かそうなスモーキーグリーンのマントです。本当は少しくすんだベージュを基本色にしたかったのですが、上手く色塗りができませんでした。

 デジタルの色塗りを始めて二カ月弱、まだまだ思うようにはなりません。毎回が試行錯誤。むずかしいですね。
 王都遠景もかなりいい加減な感じにお茶を濁してしまいました。少しスラヴらしさを出すためにネギ坊主型の屋根を描いてみましたが、ロシアを始めとするスラヴ世界では、あの屋根は教会建築に特有なものなので、本編の舞台であるスタルゴラドで用いるにはいささか無理があるのです。でもまぁ……いいか。

 さて、こうしてみるといつの間にやら煩悩の赴くままに描いたイラストが増えていました。色塗りで大切なのは緻密さと根気強さだと改めて学んだ数カ月。その前に線画を丁寧にしておくことが大事なのですよね。ほとんどが勢いのまま、突っ走った感じなので、粗さがかなり目立ちます。
 
 来年からは心機一転、もう少し丁寧な作画を心がけたいと思いました。結局行き着くところはそこなのです。

 この一年、お世話になりました。
 今年も残す所あと僅かとなりましたね。 それでは皆さまもどうかよいお年を。
 ありがとうございました。
  kagonosuke 拝